2009年7月29日水曜日

実用英語演習

「実用英語演習」の試験は30日(木)2限に実施されます。
授業でお話ししたとおり、テキストの文法項目すべてと単語Day11〜20までが試験範囲になっています。形式は中間試験と同じですので、きちんと復習をしていれば完璧ですので頑張って下さい。
なお、秋学期の授業開始時に単語Day1〜20より100問の試験を行いますので、夏期休暇中もしっかりとボキャビルに励むようにしてください。

2009年7月27日月曜日

授業終了

「20世紀アメリカ文学」の授業が今日で終わりました。
最後の授業はアメリカ文学ではなく、イギリス文学で取り上げられるT.S. Eliotの作品を扱いました。今まで散文を読んでいたので、今日は詩について頭韻、脚韻、視覚韻などを具体的に作品を読みながら確認をしました。
詩にはリズムがあり、読み手が自分の中でリズムを感じながら読むことで作品を味わうということを提示した後で、詩の音楽性について考えてみました。
具体的にはEliotの詩に音楽をつけてミュージカルにした"Cats"を取り上げました。
自分で音読するよりも、詩の世界が広がったのではないでしょうか。
文学作品にはそれだけの奥行きがあり、広がりは無限であるということが実感できれば今日の授業の目的は達成されたと思います。

半期2時間連続の授業で大変だったでしょうし、今日の授業のコメントカードにも朝1限から頭をフル回転させて文学作品を読むのが大変だった。などとありましたが、それでもほとんどの皆さんが英語で文学作品を読み解くことの楽しさがわかり、言語学やヘミングウェイに興味を持ったということをおっしゃっていたので、授業をする側としてはよかったと思っています。

ただ、一つ残念なことはレポートをインターネットからのコピー&ペーストをして作成していた学生さんがいました。一番最初の授業時に説明したとおり当該科目を不合格といたします。

それでは、皆さんよい夏休みを。


2009年7月20日月曜日

殺意はあったのか?

「20世紀のアメリカ文学」
"The Short Happy Life of Francis Macomber"を読みました。1限と2限にそれぞれグループディスカッションを行いました。非常に有意義な回答がそれぞれのグループから出てきましたね。根拠を挙げながら説明をしていくことができるようになってきたので、これからの授業が楽しみと思いきや、来週で終わってしまいます。
今回の授業の山場はなんと言っても最後のFrancisの死についてのそれぞれグループの見解が見事に別れていろいろとディスカッションをすることができました。故意なのかそれとも偶然なのか?

批評家の間でもこの結末部分については一致した見解が提示されておらず、常に議論の対象でした。授業後のリアクションペーパーでも皆さんが一生懸命導き出した答えが記されていました。
来週は今日提出された3回目のレポートの返却と、「詩」と「音楽性」という観点からT.S. Eliotの作品を見ていきます。

2009年7月13日月曜日

徐々に終盤を迎えつつ

今学期もそろそろ授業が終わりに近付いています。
「英語学特論」
今学期は意味論を中心に文法現象を考察してきました。冠詞、名詞、動詞の時制が主な分析対象でしたね。また、語用論の古典でもあるグライスの理論やゴフマン、ブラウン&レビンソンのポライトネス理論についても様々な例を通して理解を深めました。
最後の授業では、研究の姿勢として守・破・離という考え方を説明しました。まずは、その理論に従ってみる。そして反例を見つけて破ってみる。そこから自分の理論を導くために離れてみるということです。独りよがりの研究になってはいけないという自戒の念を込めて皆さんに説明をしたところです。卒業論文を書くときにはこれらを心がけて書くようにしてみましょう。
来学期は語用論を中心に日英語比較を行う予定です。

「20世紀のアメリカ文学(英語圏社会と文学)」
桜美林は27日まで授業がありますね。
これまで様々な観点からHemingwayの短編小説を論じてきました。今日と来週の授業は"The Short Happy Life of Francis Macomber"というやや長めの短編を読みます。1限目のリアクションペーパーで皆さんの正直な声が聞こえてきました。途中までしか読めませんでした・・・。という方が予想以上に多かったため、今日の授業は物語の前半に絞って読み解きました。
会話から3人の関係や視線の描写から理解できることがこんなにもたくさんあるということに気がついたと思います。
来週はこの作品のクライマックスの部分に突入していきます。最後のFrancisの死は一体。皆さん一人一人が刑事になったつもりでこの事件を解決してみましょう。
ちなみに20日は3回目のレポートの提出日です。今まで返却したレポートにそれぞれの注意点を書いておきましたので、それらを参考に論を構築してみましょう。

2009年7月9日木曜日

学期末

あっという間に春学期が終わろうとしています。気がついたら夏休みも終わって、秋学期が始まってしまう感じです。
この前も、指折り夏休みまでの日を数えていたら、いろいろな仕事を思い出して指を戻してしまいました。もしかしたら夏休みにならない方が仕事が少ないのでは?なんて考えたりもしています。

さて、今日は「実用英語演習」の前期授業が終了しました。
この学期間に相当量の単語を覚えてもらいました。かなり強制的な試験をしていましたが「語彙力」はある程度必要だということがわかったかと思います。従って、夏休み中も語彙増強をしていただきたいので、今学期使用した単語テキストの試験を休暇明けに行います。約900語ありますが、その中から100語の試験をしますので、夏休み中も頑張って学習を続けて下さい。
また、試験が30日にありますが、試験範囲は授業でも説明したとおり、全ての文法項目から50問と単語テキストの後半から50問を出題します。中間テストが残念な結果に終わった人はここで一気に挽回しましょう。

「英語科教育法」
フォニックスルールの学習法と指導法について、チャンツを利用した方法を紹介しました。綴り字と発音の関係は少なからず有効な教育手段でもありますので、特に入門期の指導について考えるときには理解を深めておく必要があります。
また、後半は「単語を書いておぼえる」ことと「書かないで覚える」ということをドイツ語の単語を使って皆さんに実証していただきました。人間の記憶MOP/Short Term/ Long Termという3つの段階の仮説を通してみたところ、どちらにも大差がないということがわかりましたね。それは、まだ記憶として定着していない状態で「覚えたてほかほか」ですので、容易に回答することができました。しかし、ちょっと時間が経つと記憶として定着していないということもわかったと思います。ということは、どのように「定着」させるかを考えなければなりません。ということで、今回の授業で出した結論は、語彙指導は「定着」させることを念頭に指導計画を立てる必要があるということでした。


2009年7月7日火曜日

複雑な人間関係

「20世紀のアメリカ文学」
今回の授業では"Mr. and Mrs. Elliot"を読みました。詩人の夫と彼の原稿を一生懸命タイプする妻。年の差は15歳。この構図はPoeの"The Oval Portrait"、Hawthornの"The Birth-Mark"に登場する、画家とその妻、科学者とその妻という19世紀後半のゴシック・ロマンス的な作品とどことなく似ている。それはElliot聞くとT. S. Eliotが想起されることにもあるかもしれませんね。
舞台となるフランスのシャトーという場面設定からも考えられるということを授業の前半で説明をしました。
具体的な作品の読み解きとしては、コーネリアの2度の涙、みんなが幸せに暮らしていたという結末の描写の意味についてグループごとにディスカッションをしましたが時間切れとなり、次回の授業に持ち越しとなりました。
来週の授業の前半部分で今日の確認をしていきます。じっくり作品を読み直してみましょう。
それから、レポートの提出日を1週間延期しました。来週ではなく、20日になっていますので、時間をかけて完成させてください。

2009年7月5日日曜日

八王子の休日






日曜日ですが、片付けなければならない仕事があって大学へ出勤です。誰もいない校舎は落ち着きます。
大学院生の頃のアルバイトで小学校と中学校の守衛をやっていたことがあるのですが、夏休み朝8時から翌朝8時までというシフトがあり、誰もいない学校の中で一日中本や論文を読んだりという非常に充実した日々を送っていました。深夜の学校の見回りも、お化け屋敷みたいな雰囲気を醸し出していましたが、誰も聞いていないと思い、大声で歌ったりとストレスを発散したりしていました。

研究室の書棚もだんだんとぐちゃぐちゃになってきていて整理をしなければならないのですが、なかなかそこまで手が回りません。

『英語科教育法』
これまで、授業の進め方について様々な実例を通して考えてきました。残りの授業は前期の総まとめとしてTeaching Planの作成について説明をしました。来学期は皆さんが実際に教壇に立ち作成したTeaching Planに基づき模擬授業をしていただきます。そのためにも今回の授業はとても大切なものでした。そして、今回の授業で教案がいわゆる授業の「台本」であり、「ネタ帳」であるということが分かったかと思います。私が以前中学に勤めていたときに作っていたTeaching Planも配布しましたので参考にしながら、各自レポートとあわせてTeaching Planを作成してください。

『英語学特論』
テンスとアスペクトについて意味論的なアプローチの総まとめとして、皆さんに研究発表をしていただきました。様々な文献を調べて自分なりにまとめられていたのは感心しましたが、もう少し広い視野で考える必要がありましたね。課題の現在完了と現在完了進行形の区別はきちんと出来ていましたが、現在完了進行形の意味論的な説明がそのまま現在進行形に当てはまってしまうものがいくつかありました。
来週の授業は語用論の談話分析を行います。