2009年10月18日日曜日

ゼミについて(2)

ゼミの具体的な内容について、学生さんから質問をちょくちょくいただきますので、
10月20日(火)D310教室にて昼休みにゼミの説明と質問を受け付ける時間を設けました。
掲示板にて既に告知済みですが、出席する方は「ゼミナール紹介」の冊子を持ってくるようにしてください。

英語学特論

どんなに台風が来ていても、その時に嫌なことがあったとしても、英語ではその日の朝の挨拶は
Good morning.と言いますね。
どこがgoodなの?という気持ちを持っていたとしても、決してBad morning.とは言いませんね。
そもそも、I wish you a good morning.という表現に由来しているこのことばがどのようなプロセスで挨拶の表現へと推移していったのかは想像に難くないかもしれません。
I wishという相手への祈願を表す形式になっていることから、何かを陳述したり描写をするだけに使われていたのではなく、相手への思いを伝える表現であることがわかります。
しかし、私たちはこのようなことばの成り立ちを考えずに、何気なく"good morning!"と発します。それは非常に重要なコミュニケーションの手段であると、マリノフスキーのPhaticという概念を導入して授業では説明をしました。
また、D.ハイムズのコミュニケーション能力という観点からも説明しましたので、この2つの学説はしっかり押さえて、「あいさつ」を言語学的に考えてみましょう。

2009年10月5日月曜日

広告の表現効果について

テキスト言語学3回目

日英語の談話比較を広告というジャンルにしぼって検討しました。先週は「する」と「なる」という言語的な特徴を中心に表現を分析しました。
先週の学習内容を踏まえて、表現の相違について考えてみました。
『もののけ姫』の「生きろ!」という表現からは物語内容についてはピンとこないけれども、「なんとなく、インパクトのあるキャッチコピーだ」という印象が皆さんにはあったみたいですね。一方、英語の"The Fate of the World..."には「インパクトがあるというよりもむしろ、内容を端的に伝えているようなイメージがある」という議論になりました。
そこから、理性と知性というところにまで話を進めていきましたが、理解できたでしょうか?

日本人はどうしても「イメージで捉える」ということをしている感じがしますよね。
例えば、「タウリン2000mg」は「タウリン2g」よりもなんか健康になれそうな感じがするし、「レモン300個分のビタミンC」と言われると、とてつもなくビタミンが取れそうな気もします。
そんな「・・・な気がする」なんていうイメージで数字を捉えていて、そこには決して、数学的な数字の捉え方をしていないということが言えるはずです。
こうした、ものごとの捉え方というものと、表現の仕方は密接に結びついているからこそ、広告のキャッチコピーが「インパクトのある」ものになっていくのでしょうね。

そして、今日の授業のまとめとしてサールという人が考えた「発話行為理論」について説明をしました。広告は特に「発語媒介行為」と関係していましたね。また、広告はAttention, Interest, Knowledgeのどれかに重点が置かれてコピーが作られていて、Attentionに重点を置く日本的なコピーとKnowledge型の英語のコピーがそれぞれの言語のプロトタイプ的なものとして考えることができました。また、その中間的な存在のものというように、いくつかの形式に分けて考えることができるはずです。

来週の授業は休講です。1月25日(月)に補講を行います。

2009年10月2日金曜日

実用英語演習

2回目の授業からやってくるというのは学生さんたちにとっては当たり前のことなのでしょうかねぇ。
大学の授業の1回目がガイダンス的なものだと思っているからなのでしょうね。必修の授業は最初から授業をするのに・・・。

さて、先週行った100問の単語テスト。しっかり学習してきた人とそうでない人の差が歴然としていました。あまり良くできなかった人はこれから挽回しないと大変なことになりますよ。

授業でも言いましたが、毎回40問の単語テストを実施し、半分以下の正解率はその日は欠席とします。全授業の3分の1以上の欠席はE判定になるので充分注意しておくこと。

来週はe-Learningとテキストを併用しながら、TOEICのリーディングセクションの点数アップを目指します。頑張っていきましょう!